妻と録画していたテレビ番組を観た後に、リモコンのチャンネルをザッピングしていたら、ターミネーター2が放映されていた。途中からだったが、懐かしさもあり観ることにした。
すると、妻が、
「これ、最後にターミネーター(シュワちゃん)が親指立てて溶鉱炉に沈みながら『I’ll be back』って、言うんや」
と、言ってきたので、わたしは、
「いやいやいや、そのシーンでは『I’ll be back』は言ってませんから」
と、ご訂正差し上げた。
妻と同じように、思い込み記憶しちゃっている人もちらほらいるようだが、よーく考えてみよう。
クライマックス、ジョンを殺しに来たT-1000型ターミネーターは、T-800型シュワちゃんにグレネードランチャーを撃ち込まれ溶鉱炉へ転落し、とろっとろに溶けて消滅し、ジョンは襲われることがなくなった。
そして、ジョンはサイバーダイン社で奪取した、1984年に回収されたT-800の右腕とマイクロチップを溶鉱炉に放り込み消滅させた。
そして最後に、シュワちゃん自身もT-800と同じチップが内蔵されていたため、自身を溶鉱炉へ親指を立てて “無言” のまま沈ませて消滅させたのだ。
つまり、これで二度と未来からターミネーターが送り込まれてきて襲われることはないよと言うくだりなのだ。
それなのに、親指立てて、「to be continued」と、発しながらウインクしたのなら、「次回作もあるからね」と、映画配給側の思惑を伺い知ることができるが、「I’ll be back」だったら辻褄が合わないだろ。自身を消滅させながら、「戻ってくるから」じゃおかしいだろ。
さて、シュワちゃんの「I’ll be back」はターミネーター2で有名になったが、1作目の「ターミネーター」と2015年の「ターミネーター(新起動/ジェニシス)」でも「I’ll be back」と、発していた。
ターミネーターの I’ll be back
サラとカイルが捕らわれた警察署受付に、シュワちゃんがサラの友人を騙って現れるシーン。受付の警察官に待っているように指示された後、シュワちゃんが「I’ll be back」と言って警察署を立ち去る。
ターミネーター2の I’ll be back
シュワちゃん、サラ、ジョン、ダイソンの4人がサイバーダイン社に押し入り、エレベーターで1階に降りてきた時、警官隊に包囲され身動きが取れないシーンで、シュワちゃんがサラとジョンに「I’ll be back」と発し、警官隊へ向かって行く。
ターミネーター(新起動/ジェニシス)の I’ll be back
T-3000型ターミネーターとのヘリコプターチェイスの時、ヘリコプターの中でシュワちゃんがサラに「I’ll be back」と告げて、ヘリコプターから飛び出し、T-3000型ターミネーターのヘリコプターへロケット弾のように突っ込む。
また、このセリフは、同シリーズ以外のシュワちゃん主演映画でも発していて、シュワちゃんの代名詞になった。
なお、「I shall return」と言ったのはマッカーサーであり、「Shall we ダンス?」と言ったのは草刈民代であり、シュワちゃんとは全く関係がない。
