かに玉

Image by Kerstin Riemer from Pixabay

年に数回程度昼食で行く、中国人が経営する中華料理店でかに玉定食を食べた。蟹がしっかり入っているお店もあれば、蟹入っているの? というお店もあり、このお店は後者だった。

それも、ほんとうに蟹入ってるのかと疑うほど、蟹の姿が見えないのである。食べている途中だったが、箸を休め、砂場に落とした指輪探しのように箸先でかに玉の中の蟹探しをはじめることになったのだが、なかなか現れない。

そして、入ってねぇーんじゃないの? と少々苛立ってきた頃に蟹を発見したがなんか違う。箸先で摘まんだ小さな小さな蟹に顔を近づけてジーッと凝視すると……かにかまじゃねぇーか!

生前、俳優で料理研究家だった金子信雄氏は、はじめて入る日本そば屋では、必ずたぬきそばを注文したそうだ。なぜならば、不味いそばだったら狸に化かされたと諦めがつくからだ。

わたしも金子氏に習って、この中華料理店は “蟹” ではなく “かにかま” を使ったかに玉なのだと諦めたのであった。

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